議会報告ASSEMBLY REPORT

2022.11.01 カテゴリ:令和4年9月定例議会 2.ヤングケアラーについて

<質問>

県は、ヤングケアラーについて、これまでどのような取組を行ってきたのか。また、今後どのように取り組んでいこうとしているのか。

 

(知事答弁)

ヤングケアラーと言われる子ども達は、本来は大人が担うような家事や家族の世話を日常的に行っているため、学びや遊びなどを通して健やかに育つ権利が守られていない状態にあり、該当する子ども達に寄り添った迅速な取組が必要と考えています。

 

現在の取組状況を申し上げますと、まず、身近な大人が子どものケア負担を見逃さず、市町村のこども家庭総合支援拠点などの相談窓口へ確実に繋げ、また、福祉や教育など関係行政機関が連携し対応していくことが大切です。本県でも、昨年6月にヤングケアラー支援のための連携体制づくりや支援策の検討を目的とした庁内連携会議を立ち上げ、取組状況など情報の共有を図っています。

 

次に、県内の学校現場においては、より多くの生徒がヤングケアラーについて理解し、自分自身で気付けるよう、昨年度は、中学3年生と高校全生徒を対象に実態調査を行い、さらに今年度は中学全生徒にも対象を拡大して実施し、より的確な実態把握に努めています。

 

また、県教育委員会では、週3日・平日3時間以上日常的に家事や家族の世話を行っている生徒に対しては、個別に相談を行うことができるヤングケアラー専用相談窓口「ヤングミライ」を昨年度に開設、また、今年度には学校とスクールソーシャルワーカーが連携し対応に当たる体制を整備するなど、一人ひとりの状況に応じた対応を進めているとの報告を受けています。

 

このほか、相談支援体制を充実するため、昨年度から、身近な地域の中で子どもや家庭と係わる機会の多い市町村職員等を対象とした、対応力向上・関連機関連携のための研修会を実施するとともに、ヤングケアラー支援のためのマニュアルをはじめ必要な情報を関係機関と共有しています。

 

また、家族や自分の将来について不安を抱えるヤングケアラー同士が悩みや経験などを共有し、語り合えるような集いの場の立ち上げと運営方法をまとめたマニュアルを今年度中に作成し、市町村等関係機関に配布します。

 

県など行政の取組はまだまだ充実していく必要がありますが、今後、関係機関との連携を密にし、また、色々な経験を教えてもらいながら、着実に取組を進めていきたいと考えています。

 

 

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