議会報告ASSEMBLY REPORT
2021.07.19 カテゴリ:令和3年6月定例議会 4.豊かな食と農の振興計画について
<質問>
食の魅力づくりをこれまで以上に推進するため、奈良県豊かな食と農の振興計画に基づき、どのような取組を行っていこうとしているのか。
(知事答弁)
県では、奈良のうまいものを発信するために、食のプロモーションや食の担い手づくりなど、奈良の食の振興に力を入れてまいりました。
さらに、食の魅力づくりは農との一体的な振興が重要なことから、取組の体系化と今後の施策方向を令和2年4月に条例として定め、取り組むべき具体の施策を「奈良県豊かな食と農の振興計画」として本年4月に取りまとめました。
その主な施策について、4点ご説明いたします。
1点目は、奈良の食の魅力づくりです。なら食と農の魅力創造国際大学校(NAFIC)において、食と農の連接をコンセプトに農を理解する料理人を育成することにより、県民や本県を訪れる方に奈良のおいしいものを提供できる飲食店を増やしていきます。
さらに、NAFIC附属のセミナーハウスを来年秋をめどに整備し、周辺の賑わいづくりなどの地域振興にも寄与していきたいと考えています。
また、食を観光と連動させるガストロノミーツーリズムを新たに打ち出し、来年開催が予定されているガストロノミーツーリズム世界フォーラムの本県への誘致・開催を機に、本県の食の魅力を国内外に存分に発信していきます。
2点目は、食を通じた健康増進と子どもの健全育成です。野菜摂取等による県民の健康的な食生活の促進や学校給食での新鮮な県産食材の活用を進めていますが、加えて、こども食堂を増やし、運営の支援にも努めていきます。
3点目は、戦略的な販売の推進です。今年8月10日にリニューアルオープン予定の奈良まほろば館を活用し、奈良の優れた農産物やその加工品をPRし、首都圏への販路拡大につなげていきます。さらに、中央卸売市場の再整備では、BtoBとしての市場の高機能化に加え、BtoCとして賑わい創出エリアの整備を進めます。
4点目は、食を支える農業の振興です。首都圏や海外への販路拡大を目指した農産物の高品質化等、販売戦略を踏まえた生産振興を行います。また、特に重点的に農業を振興する地域を特定農業振興ゾーンとして7ヶ所設定していますが、さらに箇所を増やし、施策を集中的・優先的に推進します。
今後も引き続き、食と農の一体的な振興を進め、県民の健康で豊かな生活の向上や観光振興等による地域経済の発展につながるよう努力してまいります。