議会報告ASSEMBLY REPORT
2020.07.17 カテゴリ:令和2年6月定例議会 1 抗体検査を活用した感染防止対策について
<質問>
今後予想される第2波に備え、抗体検査を活用してさらなる感染防止対策を進めてい くべきと考えるが、県はどのように取り組もうとしているのか。
<知事答弁>
新型コロナウイルス感染症に関する感染状況を把握するための有効な検査は、大きく分けて2つあります。1つは、現在の感染状況がわかる検査で、代表的なものがPCR検査です。この検査を迅速に行うことにより、感染者を早期発見でき、重症化予防や感染の拡大を防止することができます。
もう1つは、過去の感染状況がわかる抗体検査です。この抗体検査は、集団で実施することで、地域にどれくらい感染が広がっていたのかなど、地域の感染状況を把握することができ、今後の感染拡大防止策を検討することを目的に行われている検査です。
県では、新たにこの抗体検査を活用し、県内のどの地域で感染が広がっていたのか、どの年代で感染が多かったのかなど、県内の感染状況を調べることとしました。
国の抗体検査は、東京都、大阪府、宮城県の3都府県で、計1万人を対象に採血して実施されたと聞いていますが、県では、県内の医療機関の協力を得て、患者の血液検査の検体を活用して検査を実施する予定です。このやり方は、改めて検査用の採血を必要とせず、より大規模な検査を行うことができ、4千人規模の検査を予定しています。調査結果からは、特に用心しなければいけない地域などが明らかになることを期待しています。
加えて、感染者と接触された方への調査も検討しています。感染者に接触された方のご協力を得て、抗体を調べることで、どれくらいの接触時間や接触の仕方で感染するのか、しないのかなどが分かり、そのことから、感染を防ぐための具体的な行動が明らかになると期待しています。
実施にあたっては、感染症の専門家の方々のご助言や国内外の知見を得ながら分析を進め、本県の傾向や状況に応じた感染防止対策の立案につなげていければありがたいと思っている試みです。
<要望>
新型コロナウイルス感染症がまだ終息していないなか、第2波がいつ来るか分からないとの専門家の方々の意見もある。これからも、万全の体制をとって、油断のないよう取り組んでいただきたい。